GSX400S KATANA


失礼な速さのブラックバード

乾式クラッチが相変わらず重いぞドゥカティ

作業前、本体価格5千円、まぁこんなもんでしょ

かなりきれいになった。千里の道も一歩から

【購入】

空冷単気筒車をのんびり走らせて余暇を楽しむ。なんて大人な世界でしょう。10年近くそれでやってきて実に平和だった。 と・こ・ろがある日、会社の同僚(46歳・男)が何を思ったのかCBR1100XXスーパーブラックバードを購入し通勤に使い始めた。ほどなくして会社の昼休み「○○さーん(私)、ちょっとブラックバード乗ってきなよー」と促されちょっと転がしてみた。あっさり220km/h出てしまい強力なブレーキであっさり止まる・・・すっかり年老いた私の中の僅かに残った十代の頃の感性に突き刺さる。後日、電装系のトラブルでブラックバードは入院、その代車がドゥカティモンスター1000である。「○○さーん、ちょっとドゥカティ乗ってきなよー」。数日後、修理が終わったらしく絶好調になったブラックバードが復帰。「ちょっとブラックバード乗ってきなよー」・・・戻ってくるとニコニコしながら「どうだった?」と氏は聞いてくる。分別のある大人の笑顔の裏側に「ソイツに乗ってしまった以上、お前はまた走り出すしかないんだよ」と言うのが見てとれる・・・ 時速200キロ以上が要る。ボルティでは無理だ。私が200キロ以上出すのはGSX1100Sカタナしかないと思い立った(当然、重いは、曲がらんは、止まらんは、高速で振られるはは百も承知)。ネットで価格を調べて見ることにした。極上車160万円、なんじゃこりゃ、買えん!ちょっと見ない間にCB、Z、マッハに並ぶプレミア車になっている・・・750は?全然タマが無いしそれ以前に750は苦し過ぎる・・・400は? 今の御時世400は超不人気で20〜30万でゴロゴロ。オーバーホールしてファインチューンとセッティングの見直し、フレーム強化とファイナルをGSX−Rくらいに合わせればトップスピードはメーター読みで230km/h位は届くだろう・・・でも単気筒と違い、4発はエンジンをバラすのは面倒で覚悟のいる作業だ・・・どうする?やるか?ちょっと考える。

数日後、行きつけのバイク店は利用せず、一番タマを抱えていそうな大手チェーン店、赤男爵(レッドバロン)を初めて利用すべく行ってみた。赤男爵の店員はサラリーマン然としており、購入してもサラッとした付き合いになるだろう。これは店員が悪いと言う事ではなく、むしろそうでなくては組織運営に支障をきたす事だろう。自分の思想の塊のような個人事業主とはワケが違う。で、系列他店から引っ張るのに10日かかるという。実車見てからでいいがとりあえず仮契約してくれと言う。写真がプリントアウトされたが、状態は良く分からない。ヨシムラのドラッグサイクロンが付いてるようだ。下取り追い金16万円、検切れのタマという事らしい。どうせ自分でレストアするのだからまぁいいだろう。納車するのにさらに10万必要との事だ。行きつけ店より遥かに高いがソーテーの範囲内である。そして実車が来る前にやる事がある。初期調整はフルノーマルで行うのが妥当なのだ。すぐにネットオークションでノーマルマフラーを入手する。送料含めて7千円也。して数日後に送られてきたが予定通りのヤレ具合・・・しかし、スチールとメッキパーツまみれのボルティと長く付き合った為、見てくれを美しくするのは私の得意分野である。まずはワイヤーブラシでシコシコと目立つ錆びをオトし始める。次ぎに防錆潤滑油(CRC-556ね)まみれにして寝かせる。そして、耐水ペーパーでまたシコシコ下地作り・・・最後に中性洗剤でひたすら洗浄・・・で、あわてずマフラー全体にまんべんなく丁寧に耐熱塗料を吹き付け重ねる。数日したらブラックのカラーワックスで表面を磨き続ける。やっとドコに出しても恥ずかしくないノーマルマフラーの出来あがり。まだまだ前哨戦である。
さらに数日後に実車が届いたので見に行ってみる。予定通りの状態ですな・・・更にジロジロ観察。デカい修復はしてないようだ。おそらく立ちゴケ程度だろうか?アッパーカウルが歪んでる・・・ステーから曲がってたら面倒だな。外装のあっちこっちのキズを消すのも手がかかりそうだ・・・何故、エンジンがキズだらけ?何故、エアクリーナーボックスがキズだらけ?どうせ自分で全部やり直すからまぁいいのだが。

間もなく納車される予定である。そして私の地味で気の遠くなる作業が間もなく開始される。こーゆー荒行みたいな作業は好きでなきゃ絶対やれないこってすな。

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