ヤマハ ドラッグスター250 改造依頼(事前整備)
ドラッグスター250
【車体の確認】
これはウチの娘の同じ大学に通う子の所有物。つまり持ち込み改造依頼車。
割と最近中古のヤマハ ドラッグスター250を購入したらしいがやはりノーマルではつまらないらしい。だが「こうしたい」という明確なビジョンが無いので差し当たり ハンドルとマフラー交換という至って初歩的な改造を行う事になった。
で、不具合のある車体にそのまま改造を施すと死んでしまうので、カタナの時のように中古で買った以上は改造する前に全体的にオーバーホールして可能な限り 新車の状態に近づける。 概ね中古車はそんなモンなんだが、上っ面は綺麗にしてあるがパーツを外してゆくと錆びだらけ汚れだらけで改造前整備のつもりだったんだが、結局カタナの時同様に レストア作業に突入していく羽目になる。



【とにかく整備】
タンクがヘコんでるぞ
私の所有物なら絶対にパテ盛りしてタンクごと全塗する。だがコレの持ち主は買った時からこうなので大して気にならないそうだ。
私なら見る度にウキー!っとなるぞ。


【エアークリーナーの洗浄と補修】


よく見ると錆が浮いている。黒い樹脂も白濁している。
メッキ部の錆びは酷いと中目くらいのコンパウンドで磨きまくらなければならないが薄く浮いてる程度ならメッキクリーナーで十分。 黒い樹脂の部分はレザーワックスを使うとまた黒い状態に戻る。
問題はエアークリーナーボックスを外した向こう側が錆びと汚れがひどい。とにかく落とせるだけ錆を落とすがエンジンは耐熱シルバーで再塗装したいくらいだ。 私の所有物ならそうするんだが、今回は時間も予算も無いので部分塗装だけで済ます。
もう一つ問題が発覚したのが、ボルトも抜くと結構錆びているのが多い・・・抜いたボルトを1本づつオイルやグリスで磨きながらの作業なので時間と体力を消耗しまくるぞ。


【右の金属製サイドカバー】


外したらAIユニットのようなモノが入ってた。見た目の状態はやはり良くないが可能な限り錆びを落とし洗浄する
問題はカバーの内側。
熱にやられたんだろうがコレはヒドい。堅めのグリスを塗り込んでこれ以上の錆びの進行を止めるだけ。ここまでくると他に手立ては無い。


【駆動系の洗浄と注油】
ドライブシャフトを抜いてタイヤもスイングアームも外して洗浄してモリブデン・グリスをヌリヌリする
つまり、回るトコや動くトコは可能な限り軽く動くようにするんだが、稼働部の整備状態はそれほど悪くない車体だったのに ドライブチェーンは何故か結構錆びてて堅くなっていた。
念入りにチェーングリス付けてモミまくって全部組み上げて走ってみたら結構滑らかに走るように変わった。 先述のチェーンによるとこが大きいんだろう。初日の作業はココまでとする。くたびれ果てた・・・


【駆動系その2】
フロントのスプロケカバーを外したらスプロケカバーカバーだった。
そして本当のスプロケカバーは開けた瞬間「うわっ」という状態だったが、例によって錆びと汚れが酷い状態なだけで特に異常は見当たらない。 もっともその錆びを落とすのが結構な面倒臭さなのだが・・・
駆動系を触ったので念の為に試運転に行ってトバしたのだが、普通のカウルの無いバイクはメーター類が走行風を弾き飛ばしてくれるのだが、 このバイクはメーターがタンクに張り付いてるので前方がスッポンポンになり、走行風に容赦なく殴られて110km/hも出すと呼吸困難になる。 この手のバイクは大体が後付けスクリーンが付けられてるが、アレはみんな必要に迫られて付けているんだな。


【灯火類】
ライトやウインカーは実は錆びやすい。
雨ざらしとかになりやすいし、電球が中途半端に熱を持つから。
内側の錆びが酷かったから錆びを落として再塗装しようかとも思ったがグリスを塗りまくっただけで止めた。 この手の標準的な砲弾型の丸型ライトなら適当なのを買って付けた方が安上がりで楽だ。今は大丈夫だが外観からも 錆が目立ち始めれば換えてしまえばいい。


【仕上げ】
仕上げと言っても最も時間のかかる作業だろう。とにかく色々とパーツを外して洗浄する予定だ。
写真のメーター類も簡単に外せたワケではない。ボルトが錆びて固着しており、とにかく回らない。
特に熱と錆びでやられまくってるマフラーを完全に外すのは4時間くらいかかった。永久に外れないかと思ったぞ。 洗浄と再塗装を細かい場所を含めればあと2〜3日はかかるだろう。




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