CBR250R(MC41)はCBX250Sになれるか
HONDA CBR250R
【完成】

このバイクが初心者向きという事は誰もが異論はないだろう。ただ改造する場合は初心者向きではなく、相当バイクやクルマをイジり慣れてる人間でないと難しいと思う。
理由は大きく2つ。四気筒程ではないが250ccの高回転型なのでトルクバンドが最初から狭くてコントロールするのがかなり面倒臭く、 改造慣れしてないユーザーが適当な社外マフラー付けるくらいならノーマルマフラーかサイレンサー交換だけの方が安全だ。 それと減速比を変えるとスピードメーターが狂いまくるのでスプロケ交換でツジツマあわせという常套手段が使えない・・・
マフラーも半自作で5パターン程作り直して 4速で7000rpm辺りからパワーバンドに乗り始め、11000rpmくらいまで淀みなく回る仕様が出来たので広い場所に行ってみる事にした。 カタナの調整で200km/h以上で走り回った時以来の全身プロテクター装着して走り出す。長いストレートを加速していくと気付くが車体と足回りがかなり安定しているのだ。 サブフレームと社外サスでシメ上げたカタナと同等がそれ以上かも知れない。そう思っていると150くらいでフワつく感じがし始める。車体が軽くて重心が上の方にあるからだ。 そして160過ぎた辺りから加速は弱り始め167位でジリ貧となる。172で高速コーナーがきたので減速し130でクリアして再加速。 引っ張るだけ引っ張りまわして173で終わり。さっきのストレートでもほぼ限界まで回ってたのだ。ウチのCBR250Rの最高速度は170チョイってところだ。
更に極端なセッティングを出せば180くらい出るかも知れないが絶対に止めておいた方がいいだろう。 今の仕様でも低速域はシフトを外すとすぐにガスガスいって乗り難くて通勤向きでない。 ほんの少し最高速を170くらいに抑えてリセッティングして少し下のトルクを太らせた方がいいだろう。 とりあえず吸排気のセッティングは今のままでメーター少々狂ってもいいからリヤのスプロケ1つか2つデカくするのもアリかも知れんね。
「CBR250RはCBX250Sになれるか」というテーマで取り組んだのだが結論から言えば「なれないし、ならない」。 ホンダ製の250単気筒で高回転型という共通点以外は全くと言っていいくらい別モノ。CBXのようにはじけ飛ぶような加速はしない。 40キロくらい重くて1.5倍くらい太いタイヤだから当然だ。 それと反比例するかのように安定性は比較にもならない。要は世代があまりにも違い過ぎるのだろう。
ただ、BMWやドゥカティ用のアクラホビッチマフラー1本分の値段で買えて(アッチが高価過ぎるのだが)、 これだけの性能のバイクを十代の頃に乗ってたのなら相当面白がってあっちこっち乗り回しまくっただろうなぁ。 モノが全然違っても今の若年者にはかつての私のCBX250Sと同じ役割は十分果たすだろう。
それでいいのだ。



【スプロケ交換】
セッティングの最終段階はやっぱりファイナル設定で調整する。 前のスプロケはデカくすると高速向きになり小さくすると低速向きとなる。リヤ側はフロントとは逆になる。 まぁ、自転車の変速機を見てるのが一番分かり易いやね。
今回は微調整なので後ろを1丁大きくしたり小さくする。大体1枚あたり3千円くらい。
ノーマルの38Tより丁数増やすか減らすかは乗ってる人間の好みの問題なので、ここであーだこーだ書くのも無意味なのだがこのバイクに限っては低くする方がいいような気がする。 40Tにして乗り回したがとにかく加速はいい。 前のほうが数百メートル空いて何馬力出てるか知らんがウチの仕様だと6速のまま加速して1万回転まではビュッと加速する 。さらに相応の距離があると180km/hを突破するので誤差を差し引いてもノーマル減速比よりも明らかに最高速は伸びている。 普通は減速比下げれば最高速は落ちるのだがトルクが細いので押し出す方がいいようだが、最終的に39Tにするか40Tにするか悩むところではある。
モテルチェンジされた新型はギア比を下げられているのでメーカーもその方向にいってるようだ。 ただ新型は乗ってないのでどんな具合なんだろうか・・・
後ろのスプロケ止めてるボルトだが、こんなにトルクがかかる場所なのに皿ネジみたいな弱々しいボルトが使われている。 さらにナット側はホイールと干渉してレンチが入らない。相当苦労して外したが1本だけナメまくったのでグラインダーで破壊して叩き抜いた・・・
同じ規格で絶対にナメないであろうゴツいボルトに打ち直したった。 しかし、これではコンプレッサー使ったインパクトレンチでも素直に外れないと思うのでバイク屋も泣けてくるんじゃなかろうか。 最近のホンダの考える事は分かりません。


【コントローラ死亡】
突然メーターが全く表示しなくなった。そしてポジションランプもウインカーも消えた。どうやらヒューズが飛んだらしい・・・
原因は安物で輸入物の簡易式燃料コントローラ「ラピッドバイクイージー」が突然ぶっ壊れたらしい。僅か5ヶ月の命だった。 当然、こんな恐ろしい代物はもう付ける気はしないのでちゃんとした製品に換えようと思ったのだが止めておく事にする。
結局は排気量を上げない限り所定の細いトルクどうするかだけなのでいっそノーマルの燃調のまま、吸気と排気をまた見直しノーマルより少し速いくらいの状態に仕上げようと思う。 最高時速は170弱くらいを設定して、またコツコツと全て組みなおす。どのみち安物コントローラが死ぬ前からストリート仕様ならそれくらいがベストではないかと思ってたしね。
まずはホムセンに行って10Aの予備のヒューズを2〜3個買ってこよう。
そして時間が経過して1ヶ月。チマチマと調整して出来るだけフラットなトルク特性を維持して90km/h位から加速して、直線1kmくらいでメーター読み177km/hで交換したスプロケ誤差を引いて170km/h少々。 予定してた状態に辿り着いたので終了とする。


【漆黒の世界】


CBR250Rの2013モデルの黒は本当に黒い。目立った黒以外のパーツはステップ類とレバーくらいだ。 そのステップだが、最近何んだか赤錆が浮いてきている・・・
錆び落としがてら真っ黒に塗ってやろうと思い立ったので近所のホムセンにウレタン黒を買いに行く。 ところが近所に二店舗あるのだが今日入った方にはウレタンクリアーしか売っていない。 別の店に行くのも面倒なのでアクリル黒とウレタンクリアーを買った。
外して洗浄してコンパウンドで磨いてアクリル塗って乾燥し、ウレタン塗って乾燥させて組み上げる。 まぁ見事に真っ黒いバイクになりました。
ここまできたらマフラーも耐熱ブラックで黒く塗ってやろうかな。

翌日、マフラーを耐熱塗料で塗ろうと思ったがステン菅を全部塗るのは気がひけるのでエキパイだけ塗った。 なんか80年代のバイクっぽくなってGPZ400Rのような雰囲気になってきた・・・


【リヤタイヤ交換】


標準タイヤは結構長持ちする。リヤタイヤは18000キロ走っても未だ暫く乗れそうな感じだったが早めに交換する。
メーカーはデューロという安めのを買う。ついでにオイルフィルター2個を併せて買って6600円くらいだった。 軽自動車用のダンロップ・エナセーブを買った直後なので安くは感じない。 軽四のタイヤは本当に安い。今まではチューブレスを付け替えたらスタンドに持って行ってエアーを入れて貰ったのだが、 家庭用の100Vエアーコンプレッサーを購入する事にした。約1万円だったがホースやエアーチャックという空気入れ口に3千円くらい使う事になる。
1500円で買ったレバー式のビード落とし(送料払うと結局3000円)で標準タイヤを外す。 外した感じは特に苦労もしないし楽だとも思わず作業としては「フツー」な感じ。
次にデューロをはめる。手に持った感じは堅そうでブリジストン・ミシュラン的な嫌な予感がするし、軽点マークもなんだか分かり難い。 方向矢印の刻印確認して軽点をバルブに合わせてビードワックス塗って足で踏みつけてハメていき最後はタイヤレバーで押し込んで、これまた作業としては予想に反して「フツー」だった。 で、懸案の家庭用のちっこいコンプレッサーの初仕事だが拍子抜けする程簡単にビードがポンッと上がった。 こんなヤツでもちゃんと使えるんならもっと早く買えば良かった。
新品だし安いタイヤなので暫くはおとなしく走りましょう。
5000キロ走った後の感想だが標準タイヤと接地感はあまり変わらないと思う。減り具合から見て寿命は若干短いんじゃないかな。




<戻る     次ぎ>          試作車

アクセスカウンター








桑椋製作所